「祈り」という映画の中で、細胞学の権威であるブルース・リプトン博士が非常に興味深い話をしていました。
笑って幸せになることで得られる効果のひとつは、幸せになる化学物質の分泌です。脳は体がどう動いているか常に監視していて、笑顔になったという信号を受けると、幸せになるような化学物質を分泌します。
笑いたくなくても、笑顔を作るだけで、脳に笑顔になったという信号が伝わり、幸せに感じる物質を分泌するのです。
(映画:「祈り」)
この「笑いたくなくても笑顔を作るだけで良い」というところが面白いですね。心の状態に関係なく、笑顔でいると脳から幸せになる化学物質を分泌するのです。そして分泌される物質は免疫力をアップさせ、体内を健康に保ってくれます。
「笑う門には福来る」という諺がありますが、それが医学的に証明されたということです。
感情はどのように周囲に影響するか
私はいつも、感情は大切だけど、感情的になるのは良くないと思っています。楽しんだり悲しんだりするのは悪いことではなく、むしろいろいろな体験をして様々な感情を味わった方が良いと思いますが、怒り・恐れ・不安などの感情は持つべきではありません。
感情を電気的に記録すると、愛の感情はスムーズで美しい波を描きます。しかし、恐怖の波動はぎざぎざの波になります。私が愛と希望を発信すると、周囲の空間に調和のエネルギーが流れます。それは美しく健全な波です。
自分自身に影響するだけでなく、発信することで周囲の人にも影響します。まるで聞こえない音のようです。思考は音のない音楽を発信します。
(映画:「祈り」)
私は作業をする時、車を運転する時、眠る時など、何かをしている時はほとんどいつも何か音楽をかけています。
音楽は曲によって、リラックスするものもあればテンションが上がるもの、集中できるものなど様々なので、その時のシチュエーションに合わせて選曲していますが、音楽は聞き流すだけでも意識や体に影響しているように感じます。
リプトン博士は「心というのは振動を送り出すスピーカーのようなものです。音は聞こえませんが感じるはずです」と述べています。
つまり、心を満している感情によって振動が決まり、その振動を心がスピーカーのように送り出すということです。音楽が心に影響するように、心の送り出す振動も感じることで影響を与えるのです。そして、それは周囲の人々に対して影響するのはもちろんですが、あなたの心といつも一緒にいる人。つまり、あなたに対して最も強く影響します。
精神状態で脳の周波数が変わる
脳は音叉のように振動を周囲に広げます。この振動は精神の状態によって変化し、瞑想状態に入ると鎮静効果のある低い波動に移行して鎮静のエネルギーが体に流れ、仕事中や勉強中は高い波動になるそうです。
低い周波数の状態では、細胞は調和して働きます。子ども達は低い周波数で生きているため、喜びや幸福感にあふれた世界にいますが、成長すると高い周波数を使います。高い周波数は生態をすり減らてしまいますが、周波数を下げると、健康がもたらされるのです。
これは、精神状態が脳の周波数に影響を与え、それが細胞の状態に影響を与えるということを意味しています。
細胞にとっての環境はあなたが作り出している
全ての生物に対して環境が影響を与えるように、細胞にとってもどのような環境に置かれているかは重要です。それでは、細胞にとっての良い環境とは一体どのようなものなのでしょうか?それについてリプトン博士はこう語っています。
細胞は環境に直接触れていません。細胞は神経系の解釈によって生態を調整します。ですから、もし物事の捉え方を変えれば、思考や人生に対する信念のことです、そうすると入ってくる伝達物質や細胞機能が変わります。
(映画:HEAL「奇跡の治癒力」)
これは非常に重要なポイントです。
細胞の状態は、細胞が置かれた環境によって影響を受けると思ってしまいますが、細胞は環境には直接触れてはいないのです。細胞は周りの環境を常に「あなたの解釈」を通じて捉えているということです。
ということは、もしもあなたの心のフィルターがどんなことでも全てプラスに解釈するようなスーパー・ポジティブなものだったら、細胞はどんな環境の中でもそこを「良い場所」と認識します。逆に、あなたがいつもネガティブに考える人だとしたら、どれだけ良い環境に身を置いていたとしても、細胞にとっては「悪い場所」になってしまうかもしれません。
このことからも、メンタルの状態がいかに大切かがわかるでしょう。
いつも笑顔を絶やさずポジティブなメンタルでいることができれば、潜在意識を活用して目的の達成を早めてくれるだけでなく、体も健康にしてくれるのです。