ホテルをオープンしたいという思いは、最初は漠然としたものでしたが、それはあっという間に明確なイメージとなりました。それと同時に、「一生かかっても良いから、いつか必ず叶えたい」という気持ちも「できることなら一日でも早く実現したい」と変化していきました。
ホテルを作るという夢ができてから実際にホテルがオープンするまではたったの三年半。普通だったら考えられないようなスピードです。その間、まさにシンクロニシティと思えるような出来事がいくつも起こりました。
一般的に「意味のある偶然の一致」を意味していて、日本語では「共時性」「同時性」などと訳される。例えば、虫の知らせのようなもので、因果関係がないけれど共通性がある複数の出来事、関連性のある状況が偶然に生じること。
自分の力ではどうにもならないようないくつもの出来事が、まるで「このことを達成しなさい」と導かれるように起こり、その結果、当初は「一生かかってでも叶えたい」と思っていた夢がわずか三年半で現実になったのです。
「できそうかどうか」ではなく「やりたいかどうか」
当時の私は、ホテルの運営どころか旅行業界で働いた経験すらなく、もちろんホテルを作るような資金もありませんでした。経験も資金もまったくゼロの状態からのスタートだったのです。
実現するためには資金集め、土地探し、建築業者の選定、運営ノウハウの習得など、やるべき事がたくさんありましたが、結果的に全てが意図した通りの結果になりました。信じられないスピードでその夢を実現することができたのは、それまで私がたくさんの人達から得てきた教えがあったからに他なりません。
- 心からイメージしたことは必ず実現する
- 人生は全て思った通りになる
- 人生において、乗り越えられない壁はない
それまでは頭で理解しているだけで知識として留まっていたことが、明確な夢が出来てそれに向かって真剣に動き出そうと決めたときに具体的な行動となり、それを通じて様々なことを実際に体験することができました。
もしもあなたが今、何か大きな夢を描いたとしましょう。その夢が大きければ大きいほど、短期間で実現するのをイメージすることは難しいでしょう。でも、もしもあなたが心の底からその実現を願い、自分の力を信じることができたら、それは十分に可能だと思います。なぜなら私自身がそうだったからです。
大切なことは、ビジョンを明確にすること、自分自身を信じること、そして情熱を持つことです。
ホテルをオープンしたいと決めた時の私は、それを実現するために必要なことを何ひとつ手にしていない状況でした。そんな私が夢を実現することができたのですから、あなたの夢もきっと叶うはずです。
人は何かをやろうとする時、過去の経験やそれまでの知識を元にして、「これこれだからできそう」というように、頭の中でその根拠となるものを探そうとします。でも実は、それは何の意味もありません。あなたが頭で考えて、計画して、その通りにできることだったら、それは「夢」ではなく「予定」でしかないからです。
「夢」は、今のあなたでは実現できないこと、今のあなたの枠の外にあるものです。でも、智恵を絞り、あらゆる手段を講じ、できる限りの事をやることであなた自身が変化し、その結果手にすることができるのです。最も重要なことは、未知の世界に一歩を踏み出す勇気を持つことなのです。
私はあの時、「ホテルを作る!」と決断して本当に良かったと思っています。結果的にホテルは失敗に終わりましたが、そこからたくさんの事を経験し、学ぶことができたからです。どんな環境でも感謝をし、楽しみ、幸せに過ごす事ができるようになったのは、その経験のおかげです。
達成したい夢がある人はもちろんですが、もしも具体的な夢がないとしたら、「より良い人生を送りたい」というような目標でも良いでしょう。ぜひ、まだ知らない新しい世界に向けて動き出してみましょう。