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考え方のキホン 05:Be – Do – Have

和菓子の木型

「思ったことは実現する」「すべては思った通りになる」とは言っても、単に思っただけで何もしなければ当然何の結果も得られません。

そして、行動したからといってすぐに結果が出る訳でもありません。やってみて、うまくいかなければ何が原因かを考えて変化をすることが必要です。

それでは、うまくいかない場合にそれが上手くいくようにするための考え方のポイントはどこにあるのでしょうか?

一般的にはうまくいかない場合には、やり方を変えてみることがほとんどでしょう。でも実は、大切な事はそれ以外にあるのです。

できるようになるためには変化と継続が必要

落雁という和菓子があります。これは、米などから作った澱粉質の粉に和三盆などの材料を混ぜて練り、それをいろいろな形の木型に入れて作るお菓子です。

一見作るのが簡単そうに見えるお菓子ですが、最初はなかなか納得のいくものができないと思います。何度も何度も練習を重ねることにより、いつかすばらしいお菓子を作ることができるようになるのです。なによりも、継続することは大切なことです。

修業は継続することはもちろんですが、その中で思考錯誤していろいろなやり方にトライすることを繰り返して上達していきます。得られる結果は、行動が変われば変わります。そういう意味で、なかなか結果が得られないときにやり方を変えるというのは有効な手段といえます。

やり方より、もっと根本的な要因とは?

では、例えば桜の花の木型を使って落雁を作っていたあなたが、梅の花の形の落雁を作りたいと思ったらどうしたら良いでしょうか?

材料の配合を変えますか?練るときの温度を変えますか?いえ、やるべき事はそうではありません。使う木型を桃の花の形のものに変えれば良いのです。同じ木型を使っている限り、仮に材料の配分を変えたとしても、できあがる落雁は同じ形のものになってしまいます。

つまり、違う結果を得たいと考えた時、やり方以外にも変えるべきもの(この例では木型)があるということです。

このように、お菓子を作る工程であればとてもわかりやすい話ですね。それでは、これを人生に置き換えて考えて見ましょう。

Be – Do – Haveについて

全ての行動は、Be → Do → Haveの流れになっていると考えられます。

ここでDoとは「行動」Haveとは「結果」のことです。
行動すれば何かしらの結果を手にすることができますが、もしも「Have(結果:手にしたもの)」を変えたければ「Do(行動)」を変えるという発想はごく自然といえるでしょう。

このDo、すなわち行動は、目に見えるものなのでとてもわかりやすいため、どうしてもここに注目しがちなのですが、実はここにもう一つ目に見えない重要な要因があります。

それがBeです。

先程の落雁の話で言えば、Doは「技術」、Beは「木型」です。必要な木型と材料を用意して技術も習得することができれば、求めるお菓子を作れるようになります。ここで、できあがった落雁に最も大きく影響するのは、技術よりも材料よりも「木型」です。同じ木型を使っている限り、違った形の落雁を作ることはできないからです。

落雁を作るために必要な事
  • Be:木型を選ぶ
  • Do:技術を習得する
  • Have:落雁ができる

では、これを目標達成するための行動に置き換えてみるとどうなるでしょうか。

目標を達成するために必要な事
  • Be:
  • Do:行動
  • Have:結果

問題は最初の「Be」ですね。ここは何かというと、その人の「在り方」です。どのような考え方を持った人なのか、つまりその人の「器」のことです。

あなたが望む結果を手に入れるためには、適切なやり方を学び、それができるようになるまで何度も繰り返すことが重要なのは当然ですが、それと同じくらい大切なことは、そのあなたがどんな人なのかということ。つまり「在り方」なのです。

「やり方」よりも「在り方」が結果に大きく影響する

思った通りに結果が出ない時、何かを変える必要があると言う事は誰でもわかるでしょう。しかし、変えるべきものは「何か」と考えた時にはどうしても目に見えるものにばかり意識が行ってしまい、目に見えないものはそれが最初から存在しないものであるかのように、ほとんど意識することはありません。

すべての出来事には原因があって結果があります。原因を変えずに違った結果を得る事はできません。そして、その時に結果に対してより大きな影響を与えているのは、実はDoよりもBeなのです。

Beを変えずに違う結果を得ようとするのは、同じ木型で違う形の落雁を作ろうとするのと同じで、非常に難しいことです。

そして、どのようなBeになるべきかを明確にするためには、最終的に得たいものを明確にすることです。

落雁の話で説明すると、まず最初に「どんな形のものを作りたいか」を決めることが必要です。それが決まると、どの木型を用意すれば良いかが必然的に決まります。最初に結果ありきなのです。結果のイメージが漠然としていては、使うべき木型を正しく選ぶ事はできません。

あなたが何かを達成しようと思ったり、より良い人生を送ろうと思った時の考え方のステップは次の通りです。

  • Have:まず最初に、手に入れたい結果をできるだけ明確にイメージする。
  • Be:そのためにはどんな自分である必要があるかを考え、その自分に変化する。
  • Do:その結果を手にするためには何をしたら良いかを考え、実際に行動する。

最初とちょっと順番が変わっています。つまり、結果を明確にイメージすることからスタートし、それが最も重要なのです。それができないと、自分がどうあるべきかをイメージすることもできません。

それができたら、次はそれを達成するために、自分がどう変化したら良いかを考えます。そしてできるだけ客観的に、今の自分は何ができていて、何が不足しているのかを観察します。

この「Be」は、言い方を変えると「セルフイメージ」です。明確な目標ができたらやり方を考える前に、アファメーションでそれを達成するのにふさわしいセルフイメージを作り上げることが非常に重要です。


セルフイメージ
考え方のキホン 03:セルフイメージ

最終的な結果(ゴール)が明確になり、それを達成するためのセルフイメージができあがればあとは簡単。やるべき事をやれば必ず結果はついてきます。

多くの場合、セルフイメージを変えずにスタートしてしまうため、結果が出にくかったり、時間がかかったりしてしまいます。最も重要なのは「Be:自分の器」ということ。それを常に意識するように心がけましょう。

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