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考え方のキホン 04:ブーメランの法則

ブーメラン

お釈迦様の教えに因果応報という言葉があるのはご存じでしょう。因とは「原因」、果は「結果」のこと。つまり、この言葉の意味は次の通りです。

因果応報
過去および前世の行為の善悪に応じて現在の幸・不幸の果報があり、現在の行為に応じて未来の果報が生ずること。

また、こんな言葉もあります。

過去の因を知らんと欲すれば其の現在の果を見よ。未来の果を知らんと欲すれば其の現在の因を見よ。

「因」は原因、「果」は結果。つまりわかりやすく言えば、「過去にあったことを知りたければ現在をみなさい。未来に起こることを知りたければ現在をみなさい」ということです。

これも仏教用語ですが、自業自得という言葉もありますね。

自業自得
みずから行なった善悪の行為によって,本人自身がその報いを受けること。よい行為によってよい結果がその本人に生じ,悪い行為によって悪い結果がその本人に生じること。

聖書にもこのように書かれています。

だから、何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ。これが律法であり預言者である(マタイ7章12節)。

私は無宗教なので、仏教もキリスト教も信じている訳ではありませんが、どちらも同じようなことを教えています。

あなたのやったことは全てあなたに戻ってくる

これらの言葉が意味していることは共通しています。つまり、自分の行いはすべて自分に戻ってくるということです。これを「ブーメランの法則」と呼びます。

「行い」と書きましたが、実際の行動はもちろん、あなたが発した想いやエネルギーも含めてすべてがブーメランのようにあなたに戻ってきます。意識していなくても、日々行動をしている限り、あなたはいつもブーメランを投げて、いつか必ず自分に返ってくるのです。

ここで重要なのは、あなたがどんなブーメランを投げているかということです。

例えば、周りの人々に愛情や尊敬、感謝の気持ちを持って接していれば、人々から愛情や尊敬、感謝を持って接してもらえます。英語の「Give and Take」の語順と同じ、まずは与えることが先で、それから得ることができるのです。

ブーメランは形を変え、そして遅れてやってくる

ブーメランの法則を実感している人も多いと思いますが、そうでない人もいるでしょう。それは、あなたが投げたブーメランが戻ってくるまでにはタイムラグがあり、さらに必ずしも同じ形ではないからです。ただ、形は違いますがエネルギーは同じです。

例えば、あなたが電車で誰かに席を譲ったとしましょう。次にあなたが電車に乗ったときに誰かから席を譲ってもらったとしたらわかりやすいですが、実際にはそんなことはありません。そのブーメランが戻ってくるのは、もしかしたら数ヶ月、数年後かもしれません。そして、人をいたわる優しい気持ちが形を変え、誰かから同じような優しい気持ちを伴った行為・行動として返ってくるかもしれません。

見返りを期待しない

あなたの行為や行動のエネルギーは形を変えて戻ってきますが、それを見返りとして期待して行動するのは違います。その時に見返りを期待する気持ちも、同じように戻ってくるからです。

あなたが欲しいのは、そのように「見返りを期待した行動」ではないはずです。それであれば、見返りを期待しない無償の愛をベースにした行動をすることです。

このことを本当の意味で理解できると、自分自身の行動が確実に変わるはずです。

人に対して、怒り・ねたみ・嫉妬・怒りなどの感情を持つことがなくなり、他人を否定したり批判したりすることも少なくなるでしょう。なぜなら、他人からそのような感情を持たれることは誰も望まないからです。あなたに対して起こる出来事は全て、あなたの思いが元になっていることを理解しましょう。

感謝のエネルギーを発するのがベスト

私は誰かに何かをしてもらった時は(例えばレストランでお水を注いでもらった時など)、「すみません」ではなく「ありがとうございます」と言うようにしています。また、こちらが客の立場であっても、会計の際には「ありがとうございました」と言います。これは、自分が相手の立場だったらそうして欲しいと思うからです。つまり、将来自分に戻ってきて欲しいことを先にやっているという感覚です(誰でも感謝されるのは嬉しいですからね)。

でも、当然ですが「自分が感謝したら誰かから感謝される」とは考えません。「自分だったら何が嬉しいだろうか?」という風に、あくまでも「GIVE」する立場で考えます。

自分が投げたものが返ってくるということは、言い方を変えると、投げたもの以外は返ってこないということです。

幸せな人生を送るためには、自分が望むものをどんどん投げ続けることです。与えるものが多い人ほど、豊かな人生を送ることができるようになるのです。

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