私は仕事柄たくさんの人に会います。ところが、何を隠そう人の名前と顔を覚えるのがとっても苦手なんです。
特に、一度に何人もの人に会ったりするともうダメ…。次に会った時、名前を思い出せないのはもちろん、「この人は会ったことあったかな?」となってしまうことがほとんどです。
たまに、ずっと前に一度行ったきりというお店に入った時にお店の方から「以前もいらっしゃいましたね」と声をかけられることがあります。「あれ?何かそんなに印象に残るようなことしちゃったっけ?」と思ったりしますが、そうではなくて、お客様のことを覚えるのが得意なんですね。
あなたも何かしら、「苦手だけどなんとかしたい」ということがあるでしょう。そんな苦手なことを得意なことに変えるために有効な方法が「アファメーション」です。
なりたい自分になる効果的な方法
アファメーションとは「自分に対する肯定的な宣言」のことです。
私たちは一日に数万回の思考をし、その70%以上はネガティブな思考だと言われています。そして、思考の90%は無意識に、つまり潜在意識によるものです。アファメーションとは、この潜在意識のクセをポジティブなものに変えるための言わば自己暗示のようなものです。
でも「暗示」だからといって侮ってはいけません。潜在意識」非常に強力なパワーを持っているので、あなたが望む結果を潜在意識に落とし込むことができれば、それを達成できる確率は非常に高まるのです。
アファメーション:3つの基本
アファメーションに決まった形はありませんので、自分の好きな文章を作ることができますが、基本的なルールが3つあります。
1:意図を明確に短い文章にする
曖昧な表現は避けて、自分がどうなりたいのかを明確に表します。アファメーションは何度も繰り返すことが重要なので、文章は覚えやすく、言いやすいように短くシンプルにします。
この時、例えば何かを手にしたい場合に「こういうふうに起こる」というように期待すると、それを達成するための手段を限定してしまうことになります。あなたが望む結果は、あなたが想像する「以外の」方法で手にすることができるかもしれないのに、あえてその可能性を狭めてしまうのです。
望む状態を明確にして、シンプルな宣言を作りましょう。
2:否定的な言葉は使わず、肯定的な表現をする
潜在意識はあなたが望む、望まないに関係なく「フォーカスした方向」にあなたを導きます。例えば、「病気にならないように」という表現にした場合は「病気」にフォーカスしてしまい、病気になる確率を高めてしまいます。
この時の正しい表現は「いつも健康でいる」というものです。これであれば、病気ではなく「健康」にフォーカスされます。
これは日常的な会話にも役立つコツですが、アファメーションの時は特に意識しましょう。
3:一人称で書き、現在形または過去形で終える
アファメーションで変えるのは自分自身です。 「私は・・・している」など、一人称で始めます。
もうひとつ、現在形か過去形で書くことがとても重要です。これは「…になりたい」のように未来形で書くと、今はまだそれが実現していない状態を表してしまうからです。そしてそれを繰り返して唱えることで、願いが叶っていない状態が潜在意識にインプットされてしまいます。
そこで、「私は毎日とても幸せに過ごしています」のような現在形にすることで、既にそれを手にしている状態として潜在意識に落とし込むのです。
アファメーションに難しいルールはない
アファメーションの基本はこれらの3つですが、もう少し補足しましょう。
これらの他に「アファメーションは声に出して唱える」とか「紙に書いて普段見る所に貼っておく」などと言われることがあります。でも、私はこれはどちらでも良いと思います。
確かに、言葉はエネルギーを持っていますので、考えるだけよりも声に出して耳から聞いた方が良いのは事実です。でも、中には声に出すことに抵抗がある人もいるでしょう。気が進まないことを無理やりやっても効果は少なくなってしまいます。
紙に書いて貼るのも同じです。でも「貼っておかないと忘れてしまう」と思うかもしれませんが安心してください。書いておかないと忘れてしまう程度の望みは叶いません。アファメーションで手に入れたいことは、あなたが常に強く望むものである必要があるのです。
どんなことでも叶う!わけではない
アファメーションは強いパワーを持っていますが、どんなことでも叶うのか?というと、そうではありません。
例えば、あなたが心から達成を望めないようなこと、つまり自分の感情と矛盾するようなことは無理です。
「どうせ叶うわけない」ということをアファメーションしてしまっては、出来ない自分をどんどん補強してしまうだけで意味がないどころか、逆効果です。今の自分にはちょっと難しいけれど、達成している自分を想像できることを選びましょう。
さらに効果をアップするために
アファメーションは繰り返し、継続して唱えれば良いのですが、よりその効果をアップさせるために有効な方法があります。
それは「達成した時の感情を込めてアファメーションする」ことです。
例えば、スポーツの大会で優勝したいのであれば、見事に優勝して表彰台に立って拍手を浴びている自分をイメージするのです。このように、アファメーションする時にはそれを達成して「ワクワクしている状態」をイメージすると効果絶大です。
fukuzo