マイケル・ジャクソンは世界で最も成功したアーティストと言われています。ちょっとネットで調べただけでも、彼の記録がこんなにたくさん出てきます。
- 史上最も成功したエンターテイナー
- 世界総売上げは7億5000万枚以上(2006年10月末現在)
- 史上最も売れたアルバム(「Thriller」全世界で1億400万枚)
- 全米アルバムチャートでの最長期間首位(「Thriller」の37週。サントラを除く)
- 史上最も成功した音楽ビデオ(「Thriller」100万本以上の売上げ)
- 全米シングルチャートで首位を獲得した最年少ボーカリスト(Jackson 5 当時11歳)
- 年間売上げ高が1億ドルを超えた最初のエンターテイナー(1989年、Forbes誌)
- 史上最高額の所得を得たエンターテイナー(1989年に1億2,500万ドル)
- 最高契約金額(ソニーとの契約金8億9,000万ドル)
- 最も成功したコンサート(1988年のロンドン公演でのチケット7日間分完売)
- 全米シングルチャート初登場第1位を獲得した史上初のアーティスト(「You Are Not Alone」)
- イギリスで一年に最多ヒットシングルを記録(19のシングルがTOP40に)
- 個人アーティスト単年度でのグラミー賞最多受賞(1984年のグラミー賞において8部門受賞)
そんな大成功した彼ですが、生前このような言葉を残しています。
僕は、自分が世界で一番孤独な人間のひとりだと信じています。成功は確実に孤独をもたらします。これは真実です。人々は「すべてを手にいれてラッキーだな」と考えます。どこにでも行けるし、何でもできると考えるのですが、それは的外れです。人は基本的なものを渇望するのです。
実際に世界中の誰よりも成功を手にした彼の言葉からも、成功することが幸せな人生を手に入れることとイコールではない、ということが分かるのではないでしょうか。
マイケルとはレベルが違いすぎるので、そんな話の後で私の話をするのは恐縮ですが、私自身の経験でも、成功することや経済力を手にすることと幸せな日々を過ごすことは別なことだと確信しています。私自身、経済的にもっとも恵まれていたのは2000年代の前半でした。その頃に比べると自由になるお金は激減していますが、幸福感は圧倒的に今の方が感じられています。
このことから言えるのは、幸せな人生を送りたいと思ったら、成功するまで待たなくてもそれを手にすることができるということです。そのために必要なのは、本当の幸せとは何か?を知ることです。
成功して不幸になる人も存在する
以前、こんな本を見つけました。
成功して不幸になる人々 〜ビジネスの成功が、なぜ人生の失敗をよぶのか〜
ジョン・オニール
たとえ成功を手にしても、現状に満足できなかったり、地位を失うことを恐れたり、燃え尽きたり、家族や健康を犠牲にしたりと、むしろ不幸の種をまいてしまっているというケースはめずらしくないだろう。本書は、成功の裏側にあるそんな実態に目を向けたもので、安易な成功本のブームに一石を投じる内容である。
この本では、ビジネスで成功したにもかかわらず、実際には幸福な人生を送ることができていない人が多くいるという事実について書かれています。
成功することが悪いとか、成功を目指すことは意味がないとか、そういうことを言うつもりはありません。私自身、今でも経済的な成功を目指してます。
ただ、「成功すれば幸せになれる」という考えは正しいとは言えない、ということを伝えたいのです。
何のために収入を得るのか?
欲しいものを買う。住みたいところに住む。行きたいところに行く。そのためにはお金が必要です。「人生で最も大切なものはお金ではない」という意見には賛成ですが、「お金は必要でない」とは思いません。現代社会において生活するには、少なからずお金は必要だからです。ただ、お金で満足は手に入れることができても、幸せを手に入れることはできません。
では「どれくらいの収入があれば充分なのか?」というと、それは人によって違うでしょう。それはあなたが決めることです。もしも今、あなた自身が「充分」と思えるだけの収入を得ていないとしたら、それを得ることを目標にしてチャレンジすることは非常に価値があることです。チャレンジすることは成長に繋がるからです。
但し、幸せは「成功すれば手に入る」ものではないので、同時に両方を意識しなければ、両方を手にすることはできません。もしも成功することを目指すのであれば、それと同時に幸せな人生を送ることも忘れずに意識しましょう。
fukuzo